ロレックスのガラス交換を検討しているなら、純正ガラス交換の費用や手続きの流れを正しく理解することが重要です。特に、正規店での交換と日本ロレックス技術公認店での修理では、価格やサービス内容に違いがあるため、それぞれの特徴を把握しておく必要があります。
また、ガラス交換の際にはオーバーホールを同時に行うべき理由も考慮すべきです。サファイアガラスやプラスチック風防など、ロレックスのモデルによって採用される風防の種類が異なり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
さらに、自分でガラス交換を試みることは可能ですが、適切なメンテナンス方法を知らなければ、時計の防水性能が損なわれるリスクがあります。本記事では、ロレックスのガラス交換を安心して行うための方法や注意点について詳しく解説します。
ロレックスの純正ガラス交換の費用と手続きの流れ
ロレックスのガラス交換はいくらくらいするのか

ロレックスの純正ガラス交換を検討する際、最も気になるのが費用です。ガラスの種類や修理を依頼する店舗によって価格は異なりますが、以下が一般的な目安となります。
- 正規店での交換費用
- サファイアガラス:20,000円~50,000円程度
- プラスチック風防:10,000円~25,000円程度
- モデルによっては30,000円を超える場合もあり
- 専門店や時計修理店での交換費用
- サファイアガラス:15,000円~40,000円程度
- プラスチック風防:8,000円~20,000円程度
- 正規品ではなく代替品を使うことでコストダウン可能
なお、日本ロレックスでは修理価格が年々値上げされており、最新の料金表を確認することが重要です。例えば、2020年にはサファイアガラス交換費用が平均25,000円だったのに対し、2024年の料金表では30,000円以上に上昇しています。また、一部モデルのオーバーホール料金も5~10%の値上げが見られるため、事前の見積もりをおすすめします。
日本ロレックス技術公認店と正規店の違い

ロレックスのガラス交換をする際、選択肢として 正規店、日本ロレックス技術公認店、民間の時計修理専門店 があります。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。
修理店の種類 | 部品 | 技術レベル | 費用 | 保証 | その他の特徴 |
---|---|---|---|---|---|
日本ロレックス正規店 | 純正部品のみ | 最高水準 | 高め | あり | 安心の公式サービス |
日本ロレックス技術公認店 | 純正部品 | 正規店と同等 | やや抑えられる | 店舗による | 店舗ごとに価格差あり |
民間の時計修理専門店 | 非純正品も可 | 店舗による | 安い | なしの場合あり | 防水性能が低下するリスクあり |
最も確実な選択肢は 正規店 ですが、費用を抑えたい場合は 公認店 や 専門店 も候補となります。公認店を選ぶ際は 純正部品の取り扱いや修理実績を確認 することが重要です。
評判の良い公認店・専門店の例
専門店を選ぶ場合は、口コミや評判の確認、防水テストの有無、アフターサービスの内容 をチェックすると良いでしょう。特にロレックス専門の修理店では、正規店と同等の技術を持つ職人が在籍 していることもあり、コストパフォーマンスを重視する方に適しています。
ガラス交換とオーバーホールを同時に行うべき理由

ガラス交換をする際、オーバーホールを同時に行うのが賢明です。理由として以下が挙げられます。
- 時計内部の点検ができる
- ガラス破損時、細かい破片がムーブメント内に入り込むことがある
- 併せてメンテナンスを行うことで長持ちしやすい
- 防水性能を確保できる
- 防水テストを同時に実施
- パッキンやその他の部品も交換可能
- 長期的にコストを抑えられる
- ロレックスの公式推奨では、5〜10年ごとのオーバーホールが勧められています。
- オーバーホールを単独で行うよりもトータル費用が安くなるケースも
現在、日本ロレックスのオーバーホール費用も値上げされており、2024年の料金表では一部モデルで10%以上の値上げが確認されています。例えば、スタンダードなオーバーホール費用は、2020年には約50,000円だったのに対し、2022年には53,000円、2023年には56,000円、2024年では55,000円〜60,000円に上昇しています。このように、年々価格が上昇しているため、今後さらに値上がりする可能性も考慮する必要があります。そのため、ガラス交換のタイミングでセットで依頼することで、長期的なメンテナンス費用を抑えることができるでしょう。最新の料金表は日本ロレックスの公式サイトで確認することをおすすめします。
ロレックスの純正サファイアガラス交換の注意点
サファイアガラスとプラスチック風防の違い

ロレックスには主にサファイアガラスとプラスチック風防の2種類が存在します。どちらを選ぶべきか、それぞれの特徴を比較します。
- サファイアガラス
- 傷がつきにくく、高級感がある
- 割れやすく、交換費用が高い
- モダンなロレックスモデルに採用
- プラスチック風防
- 割れにくく、研磨で傷を修復可能
- 経年劣化しやすく、視認性が低下する
- アンティークモデルやヴィンテージロレックスに多い
自分でガラス交換は可能なのか

ロレックスのガラス交換を自分で行うことは可能ですが、リスクが伴います。実際に試みた人の中には、専用工具を使用して交換に成功した例もありますが、一方で、ケースに傷をつけたり、防水性能を損なったりする失敗も報告されています。特に、防水テストを適切に行えなかったために時計内部に湿気が入り、ムーブメントが錆びてしまうケースが見られます。例えば、あるユーザーは自己交換を試みたものの、ガラスの圧着が不十分だったために時計内部に水滴が発生し、修理にさらに高額な費用がかかったと報告しています。そのため、確かな技術と適切な設備がなければ、自分で交換するのは避けるべきでしょう。
- 必要な工具と技術
- 専用の防水テスト機
- 精密ドライバーやパッキン交換工具
- 専門知識がないと失敗の可能性大
- リスク
- 防水性能の低下
- ケースに傷をつける可能性
- メーカー保証が無効になる
特に防水機能を保つためには適切な圧着が必要で、正規店や専門店での交換を推奨します。
ガラス交換後のメンテナンス方法

ガラス交換後は以下のメンテナンスを行うことで、時計の寿命を延ばせます。
- 防水テストを定期的に行う
- 交換後1年に1回の防水チェックを推奨
- 強い衝撃を避ける
- サファイアガラスは傷に強いが、衝撃には弱い
- 定期的なオーバーホールを受ける
- 3~5年に一度が目安
- 長期間放置すると内部潤滑油が劣化
- 適切な保管方法を心掛ける
- 直射日光を避ける(紫外線による劣化を防ぐ)
- 湿度管理を行い、極端な湿気や乾燥を避ける
- 使用しないときは専用のケースや時計ボックスで保管する
これらのメンテナンスを徹底することで、ガラス交換後も長く美しい状態を保つことが可能です。